折原家には樹齢300年を超えると言われ、大切に守り続けている『つるの子柿』の木があります。かつて埼玉県春日部市内牧地区は柿栽培の盛んな地域でした。火山培土の水はけの良い土地には果樹が適していると言われていました。柿の品種改良が進み、大玉で種の少ない『次郎柿』『富有柿』が人気になってきました。次第に小玉で種の多い『つるの子柿』を出荷する農家も少なくなり、どこのうちでも珍しくなかった柿の大木が切り倒されるようになりました。
1947年先代が梨栽培を始めました。先代の名前の一字、『まるまさ』という屋号で梨の市場出荷が始まりました。そして、まるまさの梨がうまいと高く評価されるようになると、梨栽培農家が増えました。(昭和45年頃最盛期には26軒の梨農家がありました)地域を挙げて梨栽培が盛んになり、春日部甘熟梨(かんじょくなし)として地域の特産品の一つとしてあげられるようになりました。